面白い基材
先日、シリコンバレーにオフィスを構える方がお見えになって面白い基材を教えて
頂きましたので、簡単に紹介したいと思います。
電源品質の向上の為に、電源層とGND層を隣接させて・・・というのは既に知られた
ことで、通常の基材では約100μ程度のコアで実現が出来ています。
隣接層厚を薄くするほどターゲットインピーダンスの低減が見込めるのですが、
私たちが通常使用している基材では限界があります。
面白いというのは、このコア厚が8μm、12μm、24μmという驚きの薄さに
あります。
先方のお話しでは、この材料を使うことによって0.1μFのパスコンを削除できる
程に電源のインピーダンスが下げられるとのこと。
数年前まで特許が取られていた基材で一般には出回っていなかったのですが、ようやく
日本でも使われるようになってきたらしいです。
使い方はあくまで電源・GND隣接層のみでの使用となり、メグトロン6等との組み合わせ
で使用実績があるようです。
薄さで気になる基材の絶縁耐圧はコアが3層構造になっており中央にセラミック系の
材料が使われていることにより通常のFR-4よりも高い数値とのことでした。
近年、電源品質に対する要求も厳しくなる中で、是非とも使ってみたい基材であると
感じました。