石田のつぶやき

今日のつぶやき

 

最近、ユーザーからの要望が多いSパラメータの抽出について

 

指定線路の周波数特性の確認(S21、S11等)が主な目的で、信号の規格によっては

基板上で許容される損失〔db〕(f、3f、5fでの損失)が指定されている為、

基板製作前にシミュレーションにより確認をしている。

 

・通常の伝送線路解析とは違い、IBIS等のデバイスモデルは不要で基板データのみ

での抽出が可能

・VIAによる損失も反映(3Dモデル化対応により高調波領域においても正確)

・スティッチVIA、バックドリルの効果も確認が可能

・始端、終端に設けられるコネクタ等のSパラメータともカスケード接続が可能

(但し、測定する周波数領域は一番小さなSパラメータによる)

・基材選定による損失の違いを予め確認できる

 

年々、どの信号規格においても、伝送速度が速くなっている為、GHz帯での損失を

気にしなければならない。

信号の動作周波数が2倍になると、3次高調波、5次高調波ではそれぞれ6倍、10倍

になるからです。

低誘電率の基材は基板内で波長が伸びる(波長短縮率が変わる)為、優位

低誘電損失の基材は、特に高調波部分での損失が小さくなり優位

 

基板設計の段階では、物理位置的な条件が既に決まっていることが多く極力短く配線

することぐらいしか出来ない。

ただ、今後については許容される損失が主体になるため、ユーザー、ソケットメーカー

設計サイドが互いに情報共有しながらものづくりに取り組んでいかなければ、品質の

良いものづくりは出来ないと考えています。

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